BASFジャパン株式会社　Tinuvin® 電子材料･コーティング用 紫外線吸収剤，HALS

紫外線吸収剤とは(耐候性向上、紫外線透過率)

高分子が紫外線を吸収すると一定の確率でラジカルを発生します。このラジカルが高分子を劣化させる要因の一つです。紫外線吸収剤を添加することで紫外線を無害な熱に変え、ラジカルの発生を抑制します。このようにラジカルの発生を抑制することで樹脂の劣化を防ぎます。
また、紫外線透過率の制御にも使用できます。光重合開始剤や発光材料などと併用する場合は吸収帯の調整が必要です。

ベンゾトリアゾール系(BTZ)紫外線吸収剤

コストパフォーマンスに優れたベンゾトリアゾール系(BTZ系)紫外線吸収剤です。
広い吸収帯を持っています。

ヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系紫外線吸収剤

高い耐候性を示す新しいタイプの紫外線吸収剤です。
自動車用塗料、屋外向けの建築用塗料などの厳しい条件が求められる製品に適します。
また、耐熱性にも優れています。

紫外線吸収剤の選択

光安定剤(HALS)とは　(耐候性向上、貯蔵安定性向上、ラジカル補足剤)

HALSは発生したラジカルを無害化する化合物です。紫外線などにより高分子中に発生したラジカルを下図のように無害化し、高分子の劣化を防ぎます。従来のHALSは酸、もしくは金属と相互作用するためこれらの共存下では使用できませんでしたが、酸、金属共存下でも使用できる製品も開発されています。
短期間で多量のラジカルが発生する場合は酸化防止剤が適しますが、少量のラジカルが長期にわたって発生する場合はHALSが適します。ラジカル補足能が高くないので重合開始剤と併用しても硬化阻害が起こりにくいのも特徴です。また、貯蔵安定性を高めるために添加することも可能です。

ヒンダードアミン型光安定剤(HALS)

従来の塩基性HALS、新しい非塩基性HALS、高分子型など幅広い製品を取り揃えています。

Tinuvin®DWシリーズ（水系用紫外線吸収剤、HALS）

BASF独自の技術で紫外線吸収剤、HALSなどをアクリルエマルションに内包した製品です。乳化剤などを使用せずに容易に分散できるので作業性に優れます。また、別途乳化剤などを使用する必要がないため、耐水性の低下などを防ぐことができます。

紫外線吸収剤、HALSブレンド品

紫外線吸収剤、HALS、酸化防止剤などをブレンドした製品です。
一度で複数の成分を添加できるので作業性に優れます。

その他の製品

酸化防止剤 Irganox、ゲル化防止剤 Irgastab、

木材用耐候性安定剤 Lignostab、蛍光増白剤Tinopal

BASFのコーティング用添加剤として酸化防止剤、ゲル化防止剤、蛍光増白剤などがあります。
目的の機能に応じて使い分けてください。